栄光をご利用いただき、ありがとうございます。
従来、栄光ではカラー原稿は「CMYK変換したデータ」でのご入稿をお願いしてまいりました。また「RGBデータ」のままでのご入稿も受け入れ、当社でCMYK変換を行ったうえで印刷工程に受け渡しておりました。
この「CMYK変換」が課題です。お客様側で行ったとしても、当社側で行ったとしてもオリジナルのRGBデータの持つ明度は少し失われてしまいます。原画が鮮やかであればあるほど、その差異は大きく感じられます。RGBは「光の三原色」、CMYKは「色料の三原色」なのでモニターなどの光源上で鮮やかに見える色を、紙面に100%再現することはできません。
「RGB印刷」というものは存在しません。世界中にあるカラーの印刷機、プリンターはすべて「CMYKインキによる印刷」です。RGBに比べてCMYKは表現できる色域が狭いのは事実で、CMYKデータに変換してカラー印刷をする方法しかありません。
しかし、このCMYK印刷とRGBイメージの差異を放置しているわけではなく、RGBイメージに近づける2つの方法が開発されています。
≪CMYKでは表現しにくいインキを加えた6色印刷≫
家庭用プリンターで年賀状を印刷する際など、ライトシアン、ライトマゼンタを使用した6色印刷をすると鮮やかな色味になった、という経験をされた方もいらっしゃるはずです。
CMYKで最も再現できない色がオレンジ、グリーンです。鮮やかなピンク、バイオレットなども再現できません。これを補うためにオレンジ(orピンク)とグリーンのインキを加えて6色印刷する方法があります。
≪RGBデータをプロフェッショナルな専用ソフトでCMYK変換≫
印刷会社側でのCMYK変換は、Photoshopかプロ用(製版用)ソフトなどを使用します。栄光ではこのプロ用ソフトをバージョンアップして変換の品質精度を上げる予定です。
またデジタルプリンターの場合は、プロファイルの精度向上により、各プリンターに実装された専用の変換ソフトを使用するように変わってきました。この場合はRGBデータのままプリンターに受け渡します。同じRGBデータから印刷するとしても、CMYK変換の品質を向上させる取り組みです。
前置きが長くなりましたが、栄光ではコロナショックの期間とオリパラ空白期間を利用して印刷品質の向上に取り組みます。その方法は将来の6色印刷導入も視野に入れながら、すぐにできるCMYK変換の品質向上のテストを開始します。
そこで皆様にお願いです。CMYK変換テスト用にRGBデータを提供いただける方を募集します。以下の内容をご確認の上ご協力ください。
1:RGB形式で350dpi以上、tiff、psd等の画像データで、ビビットカラーを使用したもの
(ポストカード〜A4サイズ程度の大きさ。)
2:表紙イメージの一枚絵、イラスト単体など
3:当社でのテストサンプルとして公表をお願いする場合があります
(実際に事例として公開する場合は、改めて許可をいただきます。必須ではありません。)
※テスト印刷したサンプルは提供くださったご本人にもお届けします。
※ご協力いただける方はファイルアップロードサービスをご利用の上、問い合わせフォームより「テスト用データ」と件名に記載いただき、アップロード先のURLお送りください。
3月 テスト変換・印刷を順次実施
4月 デジタルプリンター(オンデマンドコース等)の入稿をRGB推奨に切替え予定
※RGBオリジナルデータに近づけるアプローチを行いますが、従来通りCMYK変換をご自身で行っていただくことに問題はありません。従来の落ち着いた色域に変化が出ないよう配慮したうえでの取り組みでもあります。
この記事を書いた人
栄光スタッフのシュンです。お客様のデータを扱う仕事をしています。