こんにちは!ananです。
本日「アクリル表紙リングノート」&「アクリル表紙+リング製本」をリリースしました!詳しい内容は各種ページでご案内しますが、簡単に書き出すとこんな感じです。
■グッズ「アクリル表紙リングノート」
・表1をアクリル板で作るリングノート。
・「PREMIUM VERSION」から遊び紙が選べる。
・2021年1月までは無料で本文も印刷OK。(裏表2種のみ)
■オプション「アクリル表紙+リング製本」
・同人誌の表1をアクリル板に変更、リングで製本。
・注文のうち、1冊だけオプションを使うこともできる。
・こちらも「PREMIUM VERSION」から遊び紙が選択可能。
要するにどちらも「表1にアクリル板を使用したリング製本」の加工ですね。
リング製本もアクリル表紙も、同人誌では珍しい仕様だと思います。グッズにしてもあまり見かけない仕様じゃないでしょうか。珍しい加工は見てて楽しいですよね。
そう、見てる分には楽しい。でもいざ作成側になると「完成形」が想像しずらいな…?????
そこで今回はお客様にご協力いただき「表紙をアクリル板に変えたらどうなるのか?」実物を作って試しました!実際の同人誌と並べてみながら、オプションを中心に仕上がりや必要なデータをご案内します。
目次
1.素材を分けて刷ってみる
2.アクリル板と白押さえを生かしてみる
3.テンプレートの小話
1.素材を分けて刷ってみる
まずは表紙を刷ってみましょう。使用させていただいたのはこちらのご本。
PN猫村様(Sleeper)にご協力いただきました!澄んだ青空と鮮やかな色遣いが美しい作品です。元のご本は表紙用紙「スターアートボード」に「マットPP」で加工しています。
アクリル表紙で使える素材は①アクリル板②紙表紙※③遊び紙orカラー遊び紙 の3つ。
※紙表紙→サンバセットなどの表紙を指す。オプション「アクリル表紙+リング製本」のみ使用できます。
①以外は使っても使わなくてもOKなので、組み合わせとしては「①のみ」「①+②」「①+③」「①+②+③」などがありますね。
今回は元の表紙を「①アクリル板→人物・タイトル」「③カラー遊び紙→背景の空」に分けてみました。データがこちら。
左3つが「①アクリル板」に使用するデータ、右端1つが「③カラー遊び紙」用のデータです。
カラー印刷を施した遊び紙を挟み込むため、今回データは「計4つ」になりました。カラー遊び紙が無ければデータは「カット」「カラー」「白押さえ」の3つでOKですよ!切り抜き無しなら「カット」はテンプレート通りでOKですから、実質作るデータは2つだけの場合もありますね。
そしてこちらを印刷すると、こうなります。
白押さえの上に人物を印刷したので、紙の時より少し白みの増した印象になりました。アクリル板に使用する「インクジェットカラー印刷」はRGB推奨なだけあって、タイトル部分などはより鮮やかに発色しているように思います。
アクリル板の下に挟み込んだ遊び紙のカラー印刷(マットコート90㎏)も、アクリル板からきれいに透けて見えています。「カラー印刷の遊び紙はなくてもいいかな」という方には豪華遊び紙をご用意したので、そちらから自由にお選びください。
人物とタイトル以外にも、小物だけアクリル板に印刷するなど使い方は様々だと思います。重なった仕上がりを想像しながら、お気に入りのデータをご作成ください。
2.アクリル板と白押さえを生かしてみる
次は素材の特徴を生かした演出を実験します。ご協力いただいたのはこちらのご本。
こちらは元々特殊な仕様でして、「サンバセット」にクリアカバーを巻いて仕上げています。なので今写真で見えているのはクリアカバーの部分。カバーをめくった表紙はこちらです。
めちゃくちゃ楽しい仕様になってます!表紙とカバーでデザインを変えるのは「ノベルセット」でもできますが、表紙のイラストをそのまま生かせるのはクリア素材ならではですね。
これはぜひアクリル表紙でも試させて欲しい!という事で作成させていただきました。
市販のリングノートを使ったことがある方はご存知の通り、リング製本は表紙(アクリル板)が上下左右に結構動きます。今回のようにキャラクターに合わせてカットをする場合表紙が動くと背景(カラー遊び紙)が見えてズレた印象を受けてしまいます。そのためアクリルグッズと同じく「2mm」ほど背景イラストにフチを付けさせていただきました。製本の仕様上、緻密な位置合わせには向かないとご理解いただけると助かります…。
「カット」データの作り方はアクリルグッズと同じ方法でOK。配布している専用テンプレートに推奨仕様も載せていますから、詳しくはそちらをご覧ください。
そうして出来上がったものがこちらです。
もちろんめくるとこう!
白押さえがしっかり印刷されているので、アクリル板の下に挟み込んだカラー遊び紙の絵柄は基本透けません。逆に表紙下部のオレンジ色のラインのように白押さえ無しでカラーだけ刷ると、下が透けてカラーアクリルもどきを作る事も出来ます。装丁に合わせて白押さえをうまく配置してください。
カットの断面はこんな感じに。強度の関係でカット範囲は中央部分に限定しています。こちらも詳しい範囲は実際のテンプレートをご覧ください。
作るデータは増えますが、レーザーカットが入るとアクリル素材感がぐっと増しますね。普段の同人誌では使用できない異素材感を楽しんでもらえたら幸いです。
3.テンプレートの小話
実はアクリル表紙のテンプレートは「木製リングノート」のテンプレートを転用しています。グッズ・オプション共に仕様・加工内容が酷似しているため、もうそのまま使わせていただきました。開き直った省エネですみません。
そのため開くとタイトルに「木製」!と書いてあるんですが、アクリルだと思ってお使いください。
同様の理由でテンプレート内のレイヤーに「彫刻」レイヤーがあります。アクリル表紙では彫刻加工は非対応ですので、こちらもそっと消してお使いくださいませ。
さてさて、アクリル表紙についてなんとな~く想像しやすくなってきたでしょうか?一風変わった仕様ですから、分かりづらい部分も多いと思います。そういった時はお気軽にお問い合わせください。
最後に本文についても簡単に触れておきますね。皆さん気になっているであろう「リング製本」のノドについて。
製本用に本文へ「リング穴」をあけるため、裁ち落としまで描きこんでいる絵にはどうしてもリングが掛かってしまいます。
画像左側のように内枠線までに絵柄を収めている場合は特に気にしなくていいかもしれませんね。ただ穴はガツンと開きますのでご了承ください。
それでは今回はこのへんで。
今回の作例を参考に、特別な1冊をぜひ作ってみてください????
■グッズ「アクリル表紙リングノート」
■オプション「アクリル表紙+リング製本」
この記事を書いた人
はじめまして!栄光スタッフ・ananです。趣味のお絵かきをしつつ、皆さんの同人誌や印刷物を精一杯お作りしていきます(^▽^)